ECC国際外語専門学校・非常勤講師
四谷学院・非常勤講師中西 哲也

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関西学院大学・法学研究科・博士後期課程単位取得退学
龍谷大学法学部・非常勤講師(~2018年)
なかにしそろばん塾・講師

中西 哲也の新着記事

  • ヒューマン・ディレンマ

    「承認」について(8)

    斎藤環とフランクル 前回は、筆者の個人的経験から、精神のリハビリ施設の問題点を指摘しました。その問題点とは、先に他者からの承認を得られることを期待して、自分から承認を与えることが後回しになるということです。 今回と次回の記事で批判的に検討しますが、この問題点は、斎藤環の問題点でも...

    2019年8月17日

  • ヒューマン・ディレンマ

    「承認」について(7)

    「ディレンマ」と「矛盾」 前回は、承認が循環するという、斎藤環の「構図」を批判するために、筆者の個人的な経験を例に出しました。自分で自分の存在を承認することを起点として、他者を承認するという論理には、筆者も賛同します。しかし、斎藤は、この「内」から「外」という論理と同時に、「外」...

    2019年8月14日

  • ヒューマン・ディレンマ

    「承認」について(6)

    「愛」の問題 前回は、斎藤環の「構図」を抽出して、それに内在する問題を指摘しました。簡潔に言えば、その問題とは、次の点に対する認識が不十分だということです。すなわち、他者との関係構築を重視することと、自分で自分の存在を承認することが、両立しがたいという点です。 今回は、このディレ...

    2019年8月7日

  • ヒューマン・ディレンマ

    「承認」について(5)

    斎藤環の「構図」 前回は、「鏡像」関係の理論における「相互承認」の論理を説明しました。今回は、斎藤環の文献を読み解きながら、斎藤の「構図」を抽出していきます。 まず、「相互承認」の論理は、他者からの承認で自己愛が成立するという前提に依拠しています。ちなみに、「自己愛とは自分という...

    2019年7月31日

  • ヒューマン・ディレンマ

    「承認」について(4)

    川崎殺傷事件の経緯 前回は、「どのように承認を得るのか」という第2の論点について理論的検討を行い、元農水省事務次官が起こした事件の根本原因を指摘しました。今回は、川崎市の殺傷事件を取り上げて、理論的観点から原因の探求を行います。 「ひきこもり」の人たちは、通常「通り魔」事件を起こ...

    2019年7月26日

  • ヒューマン・ディレンマ

    「承認」について(3)

    「共依存」と「鏡像」 前回は、「ひきこもり」当事者が、他者から承認されたいと望みながらもその望みがかなわず、「自己否定」から暴力に訴えるという構図を確認しました。 今回は、「ひきこもり」に関連した2つの事件を読み解く第2の論点として、「どのように承認を得るのか」という点を取り上げ...

    2019年7月22日

  • ヒューマン・ディレンマ

    「承認」について(2)

    誰からの承認か 前回は、精神科医の斎藤環の分析に基づいて、「コミュニケーション」と「承認」という視点から、川崎市の殺傷事件と農林水産省の元事務次官が自分の息子を殺害した事件について説明しました。2件とも、「ひきこもり」が関連しているという報道がなされています。 管見の限り、斎藤が...

    2019年7月15日

  • ヒューマン・ディレンマ

    「承認」について(1)

    内面のディレンマ これまで、自分の内面を見つめることが創造的行為につながるということを論じてきました。 以前に、藤原正彦の著書『国家と教養』を取り上げましたが、藤原も「内」の重要性を指摘していました。藤原の議論の要点は、筆者なりに解釈すれば、「外」の知識も重要だが、「内」の情緒と...

    2019年7月8日

  • 創造性

    「創造性」についての覚書(その七)

    提言の前提 今回は、〈川喜田二郎編〉の最終回になります。前回指摘したのは、川喜田の狙いとは対照的に、現代の若者が世界の「外」にいて、「今」を過去や未来との関係で捉えていないという問題です。 また、この「今の捉え方」が、「自分の歴史の捉え方」とも関連しながら、「自己意識」あるいは「...

    2019年6月30日

  • 創造性

    「創造性」についての覚書(その六)

    「今」の捉え方 前回は、「個性」に関する、川喜田二郎の「核心的論理」を批判的に検討しました。簡潔に言えば、「核心的論理」の前提となっている「世界内的認識」は、「無我」の状態であるべきなのに、「環境」に意識を向ける主体が存在しているという問題を抱えています。 今後、この川喜田批判の...

    2019年6月27日

  • 創造性

    「創造性」についての覚書(その五)

    「環境」と「個性」 今回から、前回抽出した、川喜田二郎の「核心的論理」とその前提を批判的に検討していきます。 川喜田の「核心的論理」とは、「環境」をしっかりと把握することができさえすれば、自然と「個性」や「主体性」も発揮できるという論理でした。この論理は、自己が自然・環境と一体で...

    2019年6月21日

  • 創造性

    「創造性」についての覚書(その四)

    思想としての「総合」 今回は、川喜田二郎の議論の意義を確認したあとで、「個性」と「主体性」に関する「核心的論理」を抽出します。 川喜田によれば、「我」を前面に出す西欧文明には、次のような特徴があります。それは、自分が創造するのみで、創造によって自分が変わることを認めないことや、仕...

    2019年6月13日

  • 創造性

    「創造性」についての覚書(その三)

    「全体状況」と「絶対感」 前回は、川喜田二郎の近代西欧文明批判を解説しました。近代西欧文明の「我」に対して、川喜田は「没我」・「無我」を強調します。 「没我」・「無我」の境地とは、「我」ではなく、「渾沌」(こんとん)からはじまります。また、主体も客体から影響を受けるということを認...

    2019年6月6日

  • 創造性

    「創造性」についての覚書(その二)

    デカルト的「我」と近代西欧文明 はじめに、川喜田二郎の議論を整理しておきましょう。川喜田は、現代の問題の根本原因は近代西欧文明にある、と論じています。この点が、川喜田の議論の軸となっています。 創造性とは問題解決の能力です。具体的に川喜田は、KJ法を通じて実践することによって、現...

    2019年5月31日

  • 創造性

    「創造性」についての覚書(その一)

    なぜ川喜田二郎なのか 今回から4回にわたって、川喜田二郎の書籍を取り上げます。「KJ法」を開発した川喜田二郎が、「創造性」についてどのように考えていたのかについて検討していきます。 まず、なぜ川喜田二郎を取り上げるのかについて説明します。前回までの検討で明らかになった、「創造性の...

    2019年5月25日

  • 教養

    「内省」の力と大学教育の意義(新続)

    論理の転換 前回は、文科省の「教養教育」において、「内省」が重要な位置を占めるようになっていることを確認しました。 文科省自身も、従来の教育が「知識伝達型」になっていたことを、反省点として総括しています。現在文科省が、「課題探求能力」を前面に押し出しているということは、裏を返せば...

    2019年5月13日

  • 教養

    「内省」の力と大学教育の意義(続々)

    文科省の「教養教育」 今回は、前回の「内省」に関する分析を踏まえて、国がどのような「教養教育」を進めているのかについて検討します(以下の参考資料は、中央教育審議会の「答申」です)。 まず、文部科学省(以下、文科省)は、「教養」について、次のように定義しています。それは、「個人が社...

    2019年5月8日

  • 教養

    「内省」の力と大学教育の意義(続)

    議論の整理 「令和」の時代になりました。「昭和」から「平成」に元号が変わったとき、筆者はまだ幼かったですが、「平成」という時代に、自己を認識する力が向上したと実感しています。 さて、前・中・後と3回にわたって、「志望理由書」と「研究計画書」、そして「エントリー・シート」について論...

    2019年5月4日

  • 教養

    「内省」の力と大学教育の意義(後)

    「エントリー・シート」について 前回言及した通り、今回は「エントリー・シート」について書きます。結論と根拠については、前回すでに触れましたが、より具体的に説明したいと思います。 研究活動と同様に、就職活動に関しても、自分の「外」の分析に重点を置きつつ、立派に採用を勝ち取る学生はい...

    2019年4月30日

  • 教養

    「内省」の力と大学教育の意義(中)

    「論理的矛盾」の問題 前回では、「志望理由書」を取り上げながら、自己分析を大学分析よりも優先させるべきだと述べました。その理由として、「手段の自己目的化」という問題を指摘しました。 今回は、「研究計画書」と「エントリー・シート」の両方を取り上げる予定でしたが、前者のみとさせていた...

    2019年4月26日