文筆家
/ 書評サイト『絶望と真実』運営中西 哲也

プロフィールを全て表示

ECC国際外語専門学校・非常勤講師/四谷学院・非常勤講師/関西学院大学・法学研究科・博士後期課程単位取得退学/龍谷大学法学部・非常勤講師(~2018年)/なかにし教室・講師

中西 哲也の新着記事

  • 学び

    「直観」について(6)

    「創造性」とは何か 前回は、「直観」と親和的な「批判的思考」があることを確認しました。今回は、この今井の分析を踏まえて、第7章を検討し、「創造性」や「天才」とは何かについて考えます。筆者の仮説に基づいて課題を設定するならば、「直観」と「批判的思考」を両立させる土台になるものは何か...

    2020年7月7日

  • 学び

    「直観」について(5)

    知識ドネルケバブ・モデル 今回も、前回に引き続いて、今井の構図において、「直観」と「内省」が重要な役割を果たすことについて説明します。結論から言えば、「直観」と「内省」の関係に関する今井の指摘は、“直観による内省”という筆者の仮説に対して、重要な示唆を与え...

    2020年6月29日

  • 学び

    「直観」について(4)

    自動処理と制御処理 前回は、“主観的に世界を視る”ことによって「生きた知識」を生むという、今井の構図を検討しました。今井の構図に従えば、知識のシステムをつくり上げる上で、「内省」と「直観」が重要な役割を果たします。“直観による内省”...

    2020年6月24日

  • 学び

    「直観」について(3)

    知識のシステムを創る 前回は、“主観的に世界を視る”という今井むつみの論理を検討しました。今回は、第2・3・4章を検討して、次の点を確認します。すなわち、「生きた知識」をつくり上げる上で、「内省」と「直観」が重要な役割を果たす、という点です。 まず、「生き...

    2020年6月20日

  • 学び

    「直観」について(2)

    「生きた知識」にするということ 前回は、今井むつみの書籍のエッセンスを確認しました。それは、簡潔に言えば、子どもによる母語の習得過程を検討対象として、「知識=事実の断片」として捉えるのではなく、「生きた知識」――知識が体の一部となること――を目指すというものでした。 今後同書を検...

    2020年6月13日

  • 学び

    「直観」について(1)

    意味を推測して、自ら学ぶ 今回のシリーズでは、今井むつみ『学びとは何か――〈探求人〉になるために』(岩波書店、2016年)を取り上げます。シリーズの初回は、筆者の問題関心に基づいて、「はじめに」と「おわりに」を検討します。 まず、筆者の問題関心とは、端的に言えば、次のようになりま...

    2020年6月6日

  • 知性

    「クリエイティブ思考」とは何か(16)

    「今」が「自分の内」にあるということ 前回は、筆者の経験を参考にしながら、“直観による内省”を明確にしました。実は、この筆者の考えは、小林秀雄の議論だけでなく、福田恆存の議論もモチーフとしています。シリーズ最終回の今回は、前回の内容を踏まえた上で、福田の議...

    2020年5月28日

  • 知性

    「クリエイティブ思考」とは何か(15)

    妄想の内容と仕組み 今回は、前回言及した小林秀雄の議論をモチーフにして、“直観による内省”の意義をさらに明確にします。その際に、筆者自身の経験を題材とします。 筆者の経験とは、「統合失調症」の罹患なのですが、次のような幻聴と幻覚が生じていました。それは、簡...

    2020年5月24日

  • 知性

    「クリエイティブ思考」とは何か(14)

    おさらい このシリーズでは、まず『FUTURE INTELLIGENCE』の全体の構図を明らかにし、それに対する筆者の批判的観点も明らかにした上で、各章を検討してきました。今回は、筆者の“直観による内省”という考えを明確にするために、改めて同書の要点を振り...

    2020年5月21日

  • 知性

    「クリエイティブ思考」とは何か(13)

    人と違う考え方をする 今回は、第10章「異端――アウトサイダーでいる」を、批判的に検討します。この章の要点は、「クリエイティブ思考」の人は、批判を恐れないということです。その根拠は、抵抗に直面しても、自分を貫き通すことによって、独創的なものを生み出すことができるという点にあります...

    2020年5月11日

  • 知性

    「クリエイティブ思考」とは何か(12)

    逆境と創造性の「相関関係」 今回は、第9章「逆境――辛い体験で成長する」を、批判的に検討します。この章の要点は、クリエイティブ思考の人は、逆境(adversity)を経験する可能性が高いということです。その根拠は、クリエイティブな人は、苦しみに意味を見い出すことができるという点に...

    2020年5月6日

  • 知性

    「クリエイティブ思考」とは何か(11)

    点と点をつなぐ 今回は、第8章「繊細――傷つきながら、深く感動する」を、批判的に検討します。この章の要点は、クリエイティブな人は感受性が高いということです。その根拠は、敏感さ(Sensitivity)によって、経験に意味を見い出すことができ、内面的な成長を遂げうるという点にありま...

    2020年4月28日

  • 知性

    「クリエイティブ思考」とは何か(10)

    「マインド・フルネス」から「マインド・ワンダリング」につなぐ 前回検討したように、第7章の核心は、瞑想が「クリエイティブ思考」を高めるという点にあります。その理由は、瞑想によって、「外」だけでなく「内」にも心を向けることが可能になるからです。 さて、同書はこれまでにも、「経験」を...

    2020年4月23日

  • 知性

    「クリエイティブ思考」とは何か(9)

    「マインド・フルネス」の定義 今回と次回にわたって、第7章「瞑想――観察し、点と点をつなげる」を、批判的に検討します。この章の要点は、「瞑想は『観察スキル』を養うことによってもクリエイティブ思考を高める」ということです。その根拠は、瞑想によって、自分の「外」だけでなく「内」にも心...

    2020年4月19日

  • 知性

    「クリエイティブ思考」とは何か(8)

    「好奇心」とその意義 今回は、第6章「好奇心――非日常の体験で限界を広げる」を、批判的に検討します。この章の要点は、好奇心(openness to experience)は「クリエイティブ思考」に欠かせないということです。その根拠は、好奇心から非日常的な経験を積むと、「習慣的な思...

    2020年4月11日

  • 知性

    「クリエイティブ思考」とは何か(7)

    無意識からひらめく 今回は、第5章「直感――無意識の声を聞く」を検討します。この章の要点は、無意識からひらめきを得るためには、外に「注意」を向けた状態から「内省」へと切り替える必要があるということです(スコット・バリー・カウフマン&キャロリン・グレゴワール『FUTURE INTE...

    2020年4月3日

  • 知性

    「クリエイティブ思考」とは何か(6)

    「孤独な内省」という論理 今回は、第4章「孤独――ひとりの時間で考える」を批判的に検討します。この章の要点は、「創造」には「孤独」(Solitude)が必要だということです。その根拠として、「孤独な状態で内省すると」、「自分の心と親密になれる」ので、意味や洞察が得られるという点が...

    2020年3月28日

  • 知性

    「クリエイティブ思考」とは何か(5)

    無意識とつながる 今回は、第3章「夢想――自分と深くつながる」を検討します。この章の要点は、「マインド・ワンダリング」は「クリエイティブ思考」に欠かせない、ということです(スコット・バリー・カウフマン&キャロリン・グレゴワール『FUTURE INTELLIGENCE――これからの...

    2020年3月21日

  • 知性

    「クリエイティブ思考」とは何か(4)

    「本当の自分」に出会う 今回は、「第2章 情熱――何かに夢中になる」を、批判的に検討します。この章の要点は、「情熱」を持っている人は「クリエイティブ思考」になれるということです。その根拠は、情熱を持っている人は「内」から出発できるという点にあります。また、情熱だけでは「クリエイテ...

    2020年3月15日

  • 知性

    「クリエイティブ思考」とは何か(3)

    遊びと創造 今回からは、これまでに抽出した『FUTURE INTELLIGENCE』の全体像を踏まえて、各章を読み解いていきます。 結論から言えば、第1章の要点は、「遊びがクリエイティブ思考を養う」ということです。そして、その根拠は、子どもたちが「遊びを通して自分自身のことや、ま...

    2020年3月9日